【長崎旅行記②-3】平和祈念像と二つの「長崎の鐘」。平和祈念像と歴史を刻む浦上天主堂

長崎旅行の続きです。地下駐車場に車を停め、エレベーターで地上へ上がると、そこはもう「平和公園」の願いのゾーン。目の前には、長崎の平和の象徴である巨大な像が静かに鎮座していました。

平和祈念像と、込められた願い

高さ9.7メートル、重さ約30トンにも及ぶ「平和祈念像」。被爆10周年に向けた記念行事の一環として1951年に着工し、4年の歳月をかけて1955年に完成しました。

この像は、長崎県(現在の南島原市)出身の彫刻家・北村西望氏によって制作されました。制作費の3000万円はすべて国内外からの募金で賄われたそうです。天を指す右手は「原爆の脅威」を、水平に伸ばした左手は「平和」を、そして軽く閉じた目は「原爆犠牲者の冥福」を祈っています。ちなみに、高く掲げられた右手の人差し指には避雷針が設置されているという、実用的な一面もあります。

二つの「長崎の鐘」が繋ぐ平和への思い

園内を歩くと、ひときわ目を引くモニュメント「長崎の鐘」が見えてきます。

案内板によると、毎月9日の午前11時2分(原爆投下時刻)には、平和への祈りを込めてこの鐘が鳴らされているとのこと。

💡 もう一つの「長崎の鐘(アンジェラスの鐘)」
平和公園にあるこの鐘は、爆心地周辺の軍需工場で亡くなった方々の33回忌にあたる1977年に建立されたものです。実はこのデザイン、遠くに見える「浦上天主堂」の鐘をモチーフにしています。

浦上天主堂にあったオリジナルの「アンジェラスの鐘」は、原爆の爆風で鐘楼ごと吹き飛ばされましたが、奇跡的に破損を免れ、信徒たちによって瓦礫の中から掘り出されました。現在も浦上天主堂で毎日鳴り響いており、平和公園の鐘とあわせて「二つの長崎の鐘」として平和の尊さを伝え続けています。

ふと遠くを見渡すと、再建されたカトリック浦上教会(浦上天主堂)の双塔が見えました。あの塔の中に、奇跡的に生き残った本物の「アンジェラスの鐘」が吊るされています。

爆心地周辺の惨状を伝える記録

当時14歳で被爆した早崎猪之助さんの生々しい証言板。爆心地からわずか1.1kmの距離で、大きな冷蔵庫の陰にいたことで奇跡的に助かったという記録に言葉を失います。

長崎の鐘の下にある「原爆殉難者之碑」。動員学徒や軍需工場労働者など、多くの犠牲者の冥福を祈って建てられています。

爆心地に最も近い公共建物だった「長崎刑務所浦上支所」の跡地案内。周囲の高さ4mの鉄筋コンクリート塀が根元から倒壊し、134名全員が即死したという凄惨な歴史が記されていました。

美しい季節の移ろい

私たちが訪れた4月13日は、公園内の藤棚が美しい紫色の花を咲かせ始めていました。凄惨な歴史を学んだ直後だけに、こうして穏やかに四季の花を愛でることができる現在の平和な日々に、改めて深く感謝した一日となりました。

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